占いと統計学の違い

「先生、本当に先生の言った通りになりました。あの時に先生の言うことをちゃんと聞いておけばよかった」

琉球四柱推命の分析鑑定を受けた人でも必ずしも予測のすべてを信じているわけではありません。「しょせんは占いにしかすぎないよ」と考えて、自分に都合のよい部分だけを信じて都合の悪い情報は無視する、そんな人が多くいます。

ですが時にはその人の人生を左右するような重要な情報を語っていることもあるのです。それを無視して後で酷い目にあってから後悔してもすでに後の祭りです。もうやり直しはできません。

そこには占いを自分の都合で信じる態度がありますが、それ以外にも占術の正しい技術のない、いい加減な占い師の存在があるのも事実です。

ただ厳密にいえば世の中には一口に占いと言っても「占い的なもの」と「統計学的なもの」があるのはご存知でしょうか。「占い的なもの」というのは、たとえばコインを投げて表が出ればよい運、裏が出れば悪い運というようなものです。そこには何の科学的な根拠もありませんし、もちろん数学の証明などもありません。

こうした「占い的なもの」が意味を有するのは、それを受け取る本人がどのように受け取るのか、ということが大事なのです。その人がその「占い的な結果」に何かを感じればそれは意味のあるものになります。ただ何も感じないのであれば、その人はその「占い的なもの」の出た結果をすぐに忘れてしまうかもしれません。世間の占いに対する認識はこのようなものですから、自分の都合の良い部分だけを信じて都合の悪い事実は忘れようと考えるのでしょう。

ただ四柱推命をはじめとする占星術はこのような「占い的なもの」とは違い、数千年という長い時間をかけて構成されてきたものが多く、西洋占星術や四柱推命などは2千年前の記録が残っているので、それ以上の歴史と経験的な積み重ねがあり、要するに統計的な背景があるということにもなるでしょう。こうしたものは単に占いと呼ぶことはできません。あえていえば「統計的なもの」という範疇に入るでしょう。

私も当初はこうしたものの違いがわからず、いろんな占術を勉強したものです。姓名判断、風水、易、タロット、九星気学、奇門遁甲、西洋占星術、ほかにもありますが、勉強が進んでくるとその違いがはっきりと見えてきました。私は最終的には四柱推命が最も優れていると考えますが、四柱推命はまさにこの「統計的なもの」を背景にしているのです。私は30年近く数万人におよぶ人を四柱推命で独自に検証しましたが、やはりそこには確たるものがあるのは疑うことができません。

四柱推命を現代的なものに言い換えれば「統計深層心理学」と言い換えることができると思います。四柱推命では生年月日時と生誕地の情報からその人が生まれた瞬間の基礎データを出します。それはその人が生まれた瞬間の天体の位置情報を知るためのものですが、その前提となるのは「人間の意識は天体の運動とシンクロしている」という大前提があります。

すべての占星術はこれを前提として成立しています。そしてこれを前提として長い時間をかけて、具体的には四柱推命でいえば2千年以上の長い時間をかけてあらゆる人の生年月日時の情報を集めてデータを分析し、修正し、理論を形成して全体像を体系化してきたのです。

事実、四柱推命の構成をみると、単に一人の人物が作ったものではなく、最初に「干支暦」という暦を作った人々がおり、次に五行理論を作った人々がおり、次に干支論を作った人々がおり、次に通変や12運、日干などの理論を作った人々がいて四柱推命の全体像が構成されてきたことがわかるのです。こうしたものを古典としてまとめたものが存在していますが、私自身もこれをさらに検証し、足りない部分をさらに付け加えてきました。

こうした四柱推命の歴史をみると、これを単に占いと呼ぶことはできません。2千年にわたり根拠のない理論が生き残ることはできませんし、その反対に歴史を超えて現代人でも納得させる理論があるからこそ現代でも生き残っているのでしょう。事実、四柱推命ではその人の深層心理の変化をあらかじめ予測することができます。

たとえば四柱推命には「傷官」という作用があります。現代的にいえば「自己防衛的な感情の作用」ですが、これが作用する場合は怒りとして作用するので、どんな人も深層心理の内部にわきあがる自分の怒りを感じることができます。四柱推命ではこの傷官の作用が強まる時期をあらかじめ予測することができます。そしてその時期が来て自分の感情が本当にそのように変化するのかを検証することができます。

こうした経験の積み重ねを自分自身だけではなく、周囲の人やあらゆる層の人、芸能人や政界人、財界人、文化人、知識人、歴史上の偉人、犯罪者などを検証していくことでその真偽が判明します。これを数十年間も続ければ数万人のデータが得られることになり、有意義な統計情報となります。実に四柱推命は2千年以上をかけてこうした統計データを蓄積してきたのです。

四柱推命の統計的な計算方法の基礎は厳密に定まっているので、これを通常の占い的なもので行われているようないわゆる「ごまかし的方法」を取ることはできません。数字などを勝手にいじくりどのようにでも解釈できるようにする「フリーサイズ効果」は、琉球四柱推命ではできないようになっているのです。

かなり事前に予測した通りにその人が変化するのを見るのは脅威以外の何物でもありません。まったくこの事実を知らない人でも予測どおりに確実に変化していくのです。それが高い確率でピタリと的中することから、四柱推命で扱われているような自然界の「意識原理」が存在しているのはもはや疑うことができません。

こうした古代人の英知は世界中に占星術として存在しますが、今は科学全盛の時代に入り、非合理的なものとして封印されている感があるのは否ません。しかし未来において古代人の英知は再検証される時代が必ず来るでしょう。現代においてそれを消失させないように保つのは、その価値に気づいた人々の役目なのかもしれません。

琉球四柱推命では中国の正統派古典を継承し、これにさらに新しい理論や技術を加えて再構築し、その英知を多くの人に役立ててほしいと願っています。

 

2019年09月16日